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知っておこう!インプラント治療の安全性とリスク

「インプラント治療に失敗はないのだろうか?」「手術にリスクはないの?」など、インプラントを検討する方にとって不安と疑問は尽きませんよね。

実際に歯科医院に足を運んでいただければ、直にご説明することができますが、「行ったらインプラントをしなければ悪いような気がして」と思う方もいらっしゃるでしょう。

歯を失った場合の治療法はいくつかあるので、ご来院された場合でもインプラントを強くおすすめすることはありません

ただ、ひとつの選択肢として、インプラントを正しく理解していただくことは重要です。

そこで、今回はインプラント治療の安全性やリスクについて、厚生労働省と日本歯科学会が一般の患者様向けに発行した「安心してインプラントを受けるために」を元に、よりわかりやすく詳細に解説いたします。

インプラントに不安や疑問がある方は、ぜひとも読んでみてください。

 

1.インプラントの安全性

検索しても分からなくて気になる主婦

インプラントの安全性を考える際に、気になるのは使う材料手術についてだと思います。

そこで、まずは材料についてご説明します。

 

1-1.チタンは人工臓器に使われる一般的な材料

インプラントに使われる主な材料はチタンです。チタンは人体によく馴染む金属でアレルギーにもなりにくいことから、以下のような医療にも使われています。

  • ・心臓の人工弁(ペースメーカー)
  • ・人工関節
  • ・頭蓋骨の代用

 

このように、チタンは世界中で安全性の高い金属として、人体の補修や補強に用いられています。

※まれにチタンアレルギーの方がいらっしゃいます。金属アレルギーなどを持っていて不安な方は、事前に医師にご相談ください。

 

1-2.インプラントは他の歯に影響を及ぼさない

インプラントは顎骨に直接埋め込むため、他の歯に干渉しません

歯を失った場合の治療法としては、インプラントの他にブリッジ部分入れ歯がありますが、これらは以下のようなデメリットがあります。

  • ・周囲の歯にダメージを与える
  • ・天然歯より噛む力が落ちる
  • ・違和感を感じることがある
  • ・長持ちしない

 

他の治療と比べると、インプラントは1本のみで独立しているので周囲の歯を傷つけず、天然歯とほぼ変わらずになんでもおいしく食べられます

 

2.インプラント手術で考えられるリスク

良いことばかりではなく予想されるトラブルもきちんと知っておきましょう。リスクを知ることは治療を受ける側の当然の権利です。

手術でのリスクは、手術の前・中・後に分けて詳しくご紹介します。

 

2-1.手術前

健康診断の結果

インプラントは外科手術なので、手術を受けるには以下のことが必須条件となります。

  • ・手術中の体調が安定すること
  • ・手術中や術後の感染を防ぐこと

 

また、インプラントは基本的に骨とインプラント体を結合させる治療法です。これらを考え合わせると、以下のような方はリスクが高くなります

  • ・骨の高さや厚みが足りない
  • ・成長が止まっていない(20歳未満)
  • ・妊娠中
  • ・持病や服用中の薬がある
  • ・虫歯や歯周病がある

 

ただし、それぞれに対応策がありますので、ほとんどの場合でインプラントが可能です。

 

▶インプラントができない?難しい症例7つと対応できるケース

 

2-2.手術中

手術中の医師と助手

手術中のトラブルには、以下のようなことが考えられます。

  • ・出血が止まらない
  • ・神経や血管を傷つけてしまう
  • ・ドリルの摩擦により骨にダメージを与える
  • ・上顎の上にある空洞に突き抜ける
  • ・適切な位置に埋入されていない

 

▶インプラントが原因で蓄膿症に!? インプラント治療と副鼻腔炎との関係

 

このような場合も以下のような然るべき対処をしていれば、トラブルを防げます。

  • ・事前のCT検査で神経や血管の位置、骨の厚みなどを把握しておく
  • ・止血処置をしながら手術を行う
  • ・ドリル使用時にはしっかりと水をかけながら行う

 

しかし、残念ながらすべての医師に豊富な知識や経験があり、すべての医療機関にしっかりとした設備が整っているわけではありません

安心して安全な治療を受けるには、安全性の高い歯科医師や歯科医院を選ぶことが重要です。

 

2-3.手術後

歯を痛がる女性

手術後に起こり得るトラブルは、以下のようなことがらです。

  • ・痛みや腫れが出ることがある
  • ・骨とうまく結合しないことがある
  • ・違和感を感じる
  • ・長持ちしない
  • ・インプラントが抜け落ちる

 

これらに対しても、しっかりと対処していれば防ぐことができます。

  • ・手術直後は指示されたことを守る
  • ・治療後はしっかりとメンテナンスを受ける
  • ・専門的な知識・技術・実績のある歯科医師から治療を受ける

 

特に、治療後しっかりとメンテナンスをしていれば、90%のインプラントが10年以上はもつという報告もあります(厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」より)。

 

4.安全性の高い歯科医師を選ぶための5つのポイント

ハートを手渡す安心安全のイメージ

安全性の高い歯科医師や歯科医院を選ぶポイントは、以下の5つです。

  • 1.必要な設備がある
  • 2.しっかりとした感染対策をしている
  • 3.担当医の知識と経験が豊富
  • 4.リスクの説明もしっかりとする
  • 5.治療後のメンテナンスへの意識が高い

 

こちらも詳しく説明していきましょう。

 

4-1.必要な設備がある

外科手術に際して、最低でも以下のような設備が整っていることが重要です。

  • ・CT撮影の機器
  • ・質の高いインプラント材
  • ・緊急時のための連携医療機関
  • ・AED
  • ・インプラント専門医の常駐

 

4-2.しっかりとした感染対策をしている

最近では医療機関以外のどの施設でも感染対策をしていますが、元々インプラント治療を行う医療機関は、徹底した感染対策を行っています。

  • ・患者様に触れる製品は使い捨て
  • ・治療機器の滅菌処理
  • ・消毒薬によるチェアーの拭き取り
  • ・医療用消毒薬による空気洗浄

 

▶当院の感染対策

 

4-3.担当医の知識と経験が豊富

インプラントには現在、国家資格のようなものがないので、歯科医師免許があれば治療は可能です。だからこそ、以下のようなポイントを基準として医師を選ぶのがおすすめです。

  • ・口腔インプラント専門医または指導医
  • ・インプラント専門医としての実績
  • ・日本口腔インプラント学会に所属
  • ・インプラント担当医としての実績
  • ・骨再生や骨移植など難症例の経験

 

このほか、補綴矯正・歯周病など歯科の他分野の知識にも精通しているかどうかも重要です。

 

▶当院のスタッフ紹介

 

4-4.リスクの説明もしっかりとする

インプラントは自由診療ですので治療費が比較的高く、一部にはインプラントをしたがる歯科医師も確かにいます。

しかし、インプラント治療には高度な技術や豊富な経験が必要であり、お口全体の将来まで見越して治療することが重要です。

また、その方に最善と思うことを検討した結果がインプラントでなければなりません。

治療には上記でご紹介したようなリスクも伴うことから、リスクも患者様に把握して納得して治療を進めることが重要だと考えます。

メリットだけでなく、デメリットやリスクもしっかりと説明する歯科医師は、信頼して任せることができるでしょう。

 

4-5.治療後のメンテナンスへの意識が高い

インプラントを長持ちさせるには、治療後のメンテンナンスがとても大切になってきます。

インプラントを入れて終わりではなく、その後も定期的に検診に通ってメンテナンスを受けていただくことと、毎日のセルフケア(歯みがき)は必須です。具体的には、その歯科医院で以下のようなことを実施しているかどうかをチェックしてみましょう。

  • ・日々のセルフケアのやり方を指導している
  • ・定期メンテナンスの重要性をしっかりと説明している
  • ・定期検診で口内をチェックしている
  • ・インプラント周囲炎について説明している
  • ・歯科衛生士への研修がしっかりとなされている

 

インプラント治療は信頼できる歯科医院で受けよう!

安心イメージの緑をバックに歯型模型

インプラントは自分の歯のように噛めるので、歯を失った場合の選択肢として優れた治療法です。

生存率(寿命)も極めて高いですが、まったくリスクがないわけではありません。

少しでも安全にインプラント治療が受けられるように、信頼できる医師や医療機関を選びましょう。

 

◆この記事のまとめ
1.インプラントに使われるチタンは安全性が高い
2.インプラントは周囲の歯にダメージを与えない
3.持病や骨が足りない場合など、治療が難しくなることもある
4.専門知識や技術が豊富でないと手術中のトラブルにつながることがある
5.治療後は医師の指示に従って過ごし、定期メンテンスを受けることが重要
6.安全性の高い医師や歯科医院を選ぶには5つのポイントをチェックする