どうせインプラントで歯をきれいにするなら、ついでに他の歯も美しくしたい、と思う方はけっこういらっしゃいます。
ただ、インプラントとホワイトニングを同時に検討している場合、いくつか気をつけるポイントがあるのをご存知ですか。
ここではインプラントとホワイトニングをしたい時のタイミングや費用、注意点などを詳しくご紹介します。
目次
1.インプラント治療におけるホワイトニングのタイミング
ホワイトニングは歯をきれいにする施術ですが、インプラント後にやってしまうと自分の歯とインプラントの人工歯との間に色の差が出てしまいます。
インプラント治療と同時に行う場合は、インプラントの人工歯を作製する前までに、ホワイトニングを希望することを伝えましょう。
Point!
ホワイトニングはインプラントの人工歯前に行う
2.ホワイトニングの種類
ホワイトニングには3種類の方法があります。
- ・ホームホワイトニング
- ・オフィスホワイトニング
- ・スペシャルホワイトニング(ホーム+オフィス)
ホワイトニングする目的などによって、選択する方法を決めることができます。それぞれについて、詳しくご説明していきますね。
2-1.ホームホワイトニング
効果が出るまでの期間 | 1〜2週間後 |
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効果が持続する期間 | 1〜2年程度※1 |
費用 | 17,000円(税別)※2 |
※1 効果の持続期間には個人差があります
※2 費用は上下トレーとジェル8本の価格です。なお、薬剤追加は1本1,250円となります。
ホームホワイトニングとは、自分専用のマウスピースを作り、自分でマウスピースに薬剤を入れて装着する方法です。
ホームホワイトニングのメリット・デメリット
- メリット
- ・好きな時間に行える
- ・オフィスホワイトニングより白さが持続する
- デメリット
- ・時間がかかる
ホームホワイトニングは自分の好きな時に行えるので、忙しくてなかなか通院できないという方におすすめです。
また、効果はオフィスホワイトニングよりも持続するので、特に急ぐわけではないけれど長く効果をもたせたいという方に向いています。
2-2.オフィスホワイトニング
効果が出るまでの期間 | 1回目から |
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効果が持続する期間 | 数ヶ月※ |
費用 | 17,000円(税別)〜 |
※ 効果の持続期間には個人差があります
オフィスホワイトニングは、歯科医院で薬剤を塗布した後に特殊なライトをあてて歯を白くする方法です。
短期間で集中的に歯を白くするため、薬剤は医療機関でしか用いることのできない濃度の高いものを使います。
1度の施術である程度の効果を実感していただけます。
オフィスホワイトニングのメリット・デメリット
- メリット
- ・短時間で歯を白くすることができる
- ・1回の施術で効果を実感できる
- デメリット
- ・急激に白くするためホワイトスポットが現れることがある
- ・効果の持続期間が短い
1度の施術で歯を白くすることができるので、結婚式や面接などを控えている方におすすめです。
2回以上行うことで、より高い効果が得られます。
ホワイトスポットとは
歯の一部分が周囲よりも白くなりすぎてしまうこと。歯の質などにより、歯の表面のエナメル質の厚みにムラができてしまうことがある。
2-3.スペシャルホワイトニング(ホーム+オフィス)
効果が出るまでの期間 | 1回目から |
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効果が持続する期間 | 1〜2年程度※ |
費用 | 30,000円(税別)〜 |
※ 効果の持続期間には個人差があります
スペシャルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせて行う方法で、デュアルホワイトニングとも呼ばれます。
歯科医院でオフィスホワイトニングを行い、自宅でもマウスピースでホームホワイトニングを行います。
スペシャルホワイトニングのメリット・デメリット
- メリット
- ・それぞれの施術を補いながら、より期間を短縮したり白さを安定させたりできる
- ・片方の施術では到達できない白さを実現することが可能
- デメリット
- ・やや費用が割高になる
早い段階から効果を実感でき、白さを持続させたい方におすすめです。
4.インプラント治療中にホワイトニングを受けるときの注意点
インプラントとホワイトニングを併用する時には、先にお伝えしたタイミングの他に、以下のことに注意する必要があります。
- ・仕上がりには個人差がある
- ・テトラサイクリン系の着色には効果がない
- ・詰め物や被せものには効果がない
仕上がりに個人差とかテトラサイクリン系とか、ちょっと気になるワードがありますね。
詳しくご説明していきますね。
4-1.仕上がりには個人差がある
歯の質は、人によって個人差があります。また、ホワイトニングする前の変色度合いなども人それぞれです。
そのため、ホワイトニングをしたとしても、必ず自分が求める歯の白さになるとは限りません。
ただ、やはりホワイトニングする前と後とでは、白さが格段に違いますので、やって後悔することはないのでご安心ください。
4-2.テトラサイクリン系の着色には効果がない
テトラサイクリン系の着色とは、抗生物質の種類によって起こる変色のことです。
これはテトラサイクリン系という抗生物質の副作用として上がっており、この薬を長期間飲んでいる方にみられる現象です。
着色の程度などによってはホワイトニングの効果が出ないことがあります。
4-3詰め物や被せものには効果がない
詰め物や被せものは人工物なので、ホワイトニングの効果は得られません。
インプラントの前にホワイトニングをしたほうがいいのもこのためです。
もしも気になるところに銀色の詰め物などがある場合には、セラミックなどに作り直すことができます。
ホワイトニングは治療後も6ヶ月〜1年ごとに行うのがおすすめ
ホワイトニングの効果は、生活をしていればだんだん薄れてきます。そのため、インプラントの人工歯の色をホワイトニング後の歯に合わせている場合には、ホワイトニングの効果が薄れてくるとインプラントが白く浮き立ってしまう可能性があります。
オフィスホワイトニングの場合には2回くらいすると効果が長持ちしますが、それでも数ヶ月もすると元に近い状態に戻ってしまうため、白い歯を保つには6ヶ月から1年ごとくらいにホワイトニングをするのがおすすめです。
- ◆この記事のまとめ
- 1.ホワイトニングはインプラントの人工歯を入れる前に行う
- 2.ホームホワイトニングはマウスピースを使って自分で行う
- 3.オフィスホワイトニングは高濃度の薬剤とライト照射を歯科医院で行う
- 4.スペシャルホワイトニングはホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの併用
- 5.急ぐならオフィスホワイトニング、白さを長持ちさせるならホームホワイトニング
- 6 .仕上がりの白さは歯の質に左右される
- 7 .テトラサイクリン系の着色には効果がない
- 8 .人工歯や詰め物にはホワイトニングの効果がない