「歯医者から入れ歯を勧められたけど、入れ歯はイヤだ」
「まだ若いのに入れ歯なんて…」
入れ歯以外の治療法をお探しですか?
歯がなくなると、従来では入れ歯を入れるのが一般的でした。しかし、入れ歯というと高齢者のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?歯医者から入れ歯を勧められて、正直ショックを受けたと言う方もいらっしゃいます。
現在では歯科医療も進歩し、歯を失った場合にも様々な治療法があります。ここでは、歯がなくなった時の治療法の種類についてご紹介します。あなたが元の歯に近くなるような治療法を知り、これからも生き生きと生活できるお手伝いができれば幸いです。
目次
1. 部分的な歯がなくなった時の治療法の種類
歯がなくなったといっても、一部分の歯を失った場合と多くの歯を失った場合では、治療法が異なります。
まずは、部分的な歯がなくなった場合の治療法から説明していきますね。
部分的な歯がなくなった場合は、以下の3つの治療法があります。
- ・部分入れ歯
- ・ブリッジ
- ・インプラント
あえて入れ歯を入れたのは、入れ歯についても正しい知識を知っていただきたいからです。
そのうえで、「やっぱり入れ歯はいやだなあ」と思えば、選択肢から外していただければ良いと思います。
1-1. 部分入れ歯
部分入れ歯は、両サイドの健康な歯にバネをかけて支えにする義歯です。部分入れ歯は1本から治療でき、離れた場所や広範囲にも適用できます。部分入れ歯の特徴を以下にまとめてみました。
- ▼メリット
- 自分で着脱できるので清潔を保てる
- 保険適用と自費診療を選べる
- 保険適用の場合、費用を抑えられる
- 治療期間が短い
- ▼デメリット
- バネをかける歯がもろくなる
- 合わなくなると痛い
- 噛む力が弱い
- 毎日のケアに手間がかかる(水洗い、専用洗浄剤)
- 寿命が短い
- ▼見た目
- 保険適用の場合、前歯は白、その他の歯は金属になる
- ▼1本あたりの費用
- 保険適用:5千〜1万円程度、自費診療:15〜30万円程度
- ▼治療期間
- 1〜2週間程度
両サイドのバネをかける歯は、どうしても過剰に負担がかかって歯がもろくなり、虫歯や歯周病になりやすくなります。もしも虫歯や歯周病になってしまった場合は、バネをかけられなくなるので広範囲の入れ歯やブリッジなどにしなければなりません。
また、寿命が4〜5年と短いため、ダメになったら作り替えの必要があります。
1-2. ブリッジ
ブリッジは両サイドを含めた連結した被せものを被せる義歯です。両サイドの歯は健康であることが条件で、被せものを被せるために削ります。1本または連続した2本の歯を失った時に適用することができます。
- ▼メリット
- 保険適用と自費診療を選べる
- 保険適用の場合、費用を抑えられる
- 噛む力は天然歯とほぼ同じ
- 治療期間が短い
- ▼デメリット
- 健康な歯を削る
- 自分で着脱できない
- 毎日のケアに手間がかかる(専用フロス)
- 寿命が短い
- ▼見た目
- 保険適用の場合、前歯は白、その他の歯は金属になる
- ▼1本あたりの費用
- 保険適用:15000円程度、自費診療:使う素材による
- ▼治療期間
- 1〜2週間程度
ブリッジの特徴である支えになる両サイドの歯は、被せものを被せるため削らなければなりません。歯は削ればもろくなるため、虫歯や歯周病になりやすくなります。
もし支えの歯がダメになった場合は、広範囲の部分入れ歯にするなど別の治療法にしなければなりません。
ただし、噛む力は入れ歯より強いというメリットがあります。
- ※当院のブリッジは、ほぼ削らないブリッジです。自費診療にはなりますが、美しく強いジルコニアを使っています。詳しく知りたい方は、こちらも御覧ください。
1-3. インプラント
インプラントは失った歯の土台となっている骨に直接埋め込む義歯です。他の歯に影響を及ぼすことがなく、健康な他の歯を後々まで多く残すことができます。
- ▼メリット
- 噛む力が天然歯と同じくらい強い
- 毎日の手入れが楽
- 寿命が長い
- ▼デメリット
- 手術が必要
- 自費診療のみなので費用が高額
- 治療期間が長い
- ▼見た目
- 美しい見た目が続く
- ▼1本あたりの費用
- 30万円〜
- ▼治療期間
- 半年〜1年程度
インプラントが他の治療法と違うのは、手術が必要だということです。日帰りでできる小さな手術ですが、全身疾患を持つ方や血をサラサラにする薬を服用している方は注意が必要です。
ただし、一度入れてしまえば毎日のケアは歯磨き程度で、しっかりケアすれば半永久的にもつのが特徴です。
噛む力や見た目も天然歯と変わりません。なんでもよく噛めるため、食べるものを選びません。
- 当院のインプラントは強い素材と高い精密さのあるGCインプラントです。詳しくはこちらをご覧くださいね。
2. 多くの歯がなくなった時の治療法の種類
多くの歯を失った場合の治療法は、以下の2つがあります。
- ・総入れ歯
- ・インプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャーに関してはよく分からないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
両方の特徴を詳しく説明していきますね。
2-1. 総入れ歯
総入れ歯は、すべての歯がなくなった時に適用できる治療法です。保険適用と自費診療を選ぶことができ、自費診療の場合は強い素材の使用や床の薄い入れ歯にすることができます。
- ▼メリット
- 自分で着脱できるので清潔を保てる
- 修理が簡単
- 保険適用と自費診療を選べる
- 保険適用の場合費用を抑えられる
- ▼デメリット
- 噛む力が弱い
- ズレることがある
- 合わないと違和感、痛みを感じることがある
- 毎日のケアに手間がかかる(水洗い、専用洗浄剤)
- 保険適用の場合、食べ物の味や温度を感じにくくなる
- 寿命が短い
- ▼費用相場(上下)
- 保険適用:1〜2万円程度、自費診療:15万円〜
- ▼治療期間
- 1〜2ヶ月程度(保険適用の場合)
保険適用内の場合は歯科用プラスチック、自費診療の場合は金属の薄い床を使うことができます。金属の場合は熱伝導に優れているため、食べ物の温度が伝わりやすいです。
どちらも噛む力は自分の歯に比べて1/3程度と弱いので、硬いものや塊肉などは食べられなくなります。
2-2. インプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャーとは、インプラントを利用した総入れ歯のことです。片側2本〜6本のインプラントで入れ歯全体を支えます。接着はカチッとはめるイメージです。
- ▼メリット
- 自分で着脱できるので清潔を保てる
- 噛む力が強い
- 違和感が少ない
- 寿命が長い
- 手持ちの入れ歯を利用できれば費用を抑えられる
- ▼デメリット
- 保険がきかない
- インプラントの手術が必要
- 毎日のケアに手間がかかる(水洗い、専用洗浄剤)
- お口の状態によっては治療できないことがある
- ▼費用相場
- 片側50万円〜(使う素材による)
- ▼治療期間
- 3〜12ヶ月程度
接着面に使うのは強力な磁石やボタンなどの種類があり、強い力でくっつくので、通常の入れ歯のようにズレたり食事中に取れたりする心配がありません。
入れ歯やインプラントオーバーデンチャーについてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧くださいね。
まとめ
歯を失った時の治療法の種類には、現在こんなにたくさんの選択肢があります。どの治療法にもメリットとデメリットがあります。ご自分の状況や将来の全体の歯を考えて熟慮する必要があるでしょう。どれがいいかについては、担当医とよく相談して決めるのがおすすめです。
もしも不安や疑問がある方は、お気軽にご相談ください。詳しくご説明させていただきます。
- ◆この記事のまとめ
- 1. 部分入れ歯は両サイドにバネをかけて支える義歯
- 2. ブリッジは両サイドを含めた連結した被せものを被せる義歯
- 3. インプラントは歯の土台となる骨に直接埋め込む義歯
- 4. 総入れ歯は安価だがズレがあり味・温度を感じにくい
- 5. インプラントオーバーデンチャーは噛む力が強く違和感やズレがない