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複数の歯医者に同時にかかるのはアリ?メリットとデメリットを解説!

複数の歯医者に同時にかかるのってアリ?

「2つ以上の歯医者を同時に利用すると歯医者さんは嫌がりますか?」
あるインターネットの掲示板で、こんな投稿を目にしました。

インプラントやホワイトニングは自費診療になるので、少しでも自費診療の設定が安いところにかかりたいというのが目的のようです。

結論から申しますと、歯医者が嫌がるかどうか以前に、歯の治療は一貫して同じ主治医にかかるのがおすすめです。

その主治医が「この治療に関しては自分のクリニックではできない」と判断した場合には、部分的に他院を紹介するケースもあります。しかし、基本的には他院での治療が終わればまた戻ってきてもらって治療を再開します。

なぜ、歯の治療は同じ歯医者にかかったほうがいいのか、その理由を複数の歯医者に受診するメリットとデメリットを交えて解説します。

 

1. 複数の歯医者を受診するメリット

複数の歯医者にかかるメリット
法的には2つ以上の歯医者に受診することに問題はありません

複数の歯医者を受診することには、以下のようなメリットもあります。

 

1-1. 専門分野の医師に診てもらうことができる

歯医者と一口に言っても、インプラントについて専門的に学んでいる医師、矯正を専門にしている医師、小児歯科を専門にしている医師など、医師にはそれぞれ得意とする分野があります。

ご自分が歯の治療についてある程度詳しく、その症状の専門家にかかりたいということであれば、他院にかかるのも良いでしょう。

ただし、インプラントは一般歯科とは別に専門の知識や技術、設備が必要です。
一般歯科でインプラントの専門医がいないのに治療をしているところもあるので、注意しましょう。

 

1-2. 安い設定の自費診療を選んで治療を受けられる

自費診療は自由診療とも言い、その歯医者によって料金設定を自由に定めることができます。
同じ治療をするなら、なるべく安い治療費のところでやってもらいたいですよね。

治療費を重視して選ぶなら複数の歯医者を掛け持ちするのもいいかもしれません。ただし、複数掛け持ちすると初診料や再診料などは歯医者の数だけかかります。

 

1-3. より整った設備のあるところで治療を受けられる

他院にかかると、いつもの歯医者にはない最新設備検査や治療をしてもらえるといったメリットがあります。

例えばCT撮影では口の中を立体的に見ることができるので、歯と神経や血管が重なっている部分や通常のレントゲンでは見えなかったことまで分かることがあります。マイクロスコープは肉眼では分かりづらい細部まで拡大して見ることができるので、余計なところを削らずに最小限の範囲に抑えることが可能です。

 

2. 複数の歯医者を受診するデメリット

複数受診は質の高い医療が受けられない

一見メリットがある複数受診ですが、デメリットもしっかりと知っておかなければなりません。

  • ・トータルケアが受けられない
  • ・歯医者によって治療方針や考え方が異なる
  • ・チーム医療を受けられない
  • ・歯医者によって技量が異なる

 

こちらも詳しく説明していきます。

 

2-1. トータルケアが受けられない

同じ歯医者にずっと通っているとカルテその時々の症状や口の状態が記されているので、その方の長年のお口の状態の変化が分かります。

お口の性質は人によって様々。歯周病になりやすい方もいれば、虫歯になりにくい方もいます。

歯周病になりやすい方がインプラント治療をした場合は、その方に合わせたクリーニングができ、チェック時にも特に注意すべき点を気にかけることができます。そして何か問題が起きた場合にも、早期発見・早期対応をすることが可能です。

しかし、インプラントはA院、クリーニングはB院など複数の歯医者にかかっていると、経緯まで考慮に入れた上記のようなトータルケアを受けることはできません。

 

2-2. 歯医者によって考え方や治療方針が異なる

実は、同じ症状を治療するにも、歯医者によって考え方や治療方針が異なることがあります。
いくつもの治療法がある場合、その医師が最善と思う方法を選択するからです。

例えば痛みがあった場合、しばらく経過観察を選択する歯医者もいればすぐに治療にとりかかる歯医者もいます。

丁寧に症状や痛みなどを聞き取る医師もいれば、スピーディーに治療を進めたいので問診や検査はそこそこに治療を始めるといった歯医者もあるのです。

複数の症状を持った状態でいくつかの歯医者にかかっていると、口内の一貫した治療が難しくなるため、他院で治療した部分がかえって悪化したりすることもあります。

 

2-3. チーム医療を受けられない

歯医者には、チーム医療を実践しているところも多いです。院外の専門医と連携していれば、より高度な治療計画が立てられます。また、院内で一般歯科、インプラント、小児歯科、矯正などのチーム体勢をとっているところもあります。

そういった歯医者は各分野の専門家同士が、豊富な症例経験や知識を持ち寄ってディスカッションを行っているため、1人の患者さんに対して多角的に対応することができます。

しかし、複数の歯医者に別々にかかっている場合、特別な事情でもない限り歯医者同士で連携することがないため、チーム医療を受けることができません。

 

2-4. 歯医者によって技量が異なる

歯医者はそれぞれ知識や技量が異なります。どの医師も最善を尽くしていますが、中には知識や経験が浅い歯医者もいます。

腕の良い歯医者からすると「なぜこんな処置をしたのだろう?」と首をかしげるような治療や削りすぎなどもあり、他院で治療したところが悪化して結局治療し直すといったケースもあるのです。

これでは複数の歯医者にかかる意味がありませんし、経済的にも損をしてしまいます。

 

3. 本当に良い歯医者の選び方

本当に良い歯医者の選び方のポイント

上記のように複数の歯医者を掛け持ちすると、デメリットがたくさんあります。本当に信頼できる歯医者を1軒選び、トータル的に相談していくのが良いでしょう。

では、どうやって本当に信頼できる歯医者を選べばいいのでしょうか? NPO法人 日本歯科医療評価機構が発表した”良い歯医者の選び方”では、良い歯医者のポイントを以下のように挙げています。

  • ・1人の患者にかける時間が長い
  • ・麻酔にしっかり時間をかけている
  • ・滅菌や衛生管理がしっかりしている
  • ・いつも同じ医師・衛生士が診てくれる(担当制)
  • ・初診の問診・カウンセリングにはたっぷりと時間をかける
  • ・チーム医療を実践している
  • ・スタッフの定着率が良い

 

さらに、インプラント治療をする場合は、以下のことにも注意しましょう。

  • ・CT機器がある
  • ・インプラント専門医が常駐している
  • ・治療方針や費用、トラブル時の対応について詳しく説明している
  • ・高品質なインプラントを使用している
  • ・治療後のケアの重要性を把握している

 

4. 今の治療に不満や不安がある場合、セカンドオピニオンがおすすめ

セカンドオピニオンは患者の権利です

現在の治療に不満や不安がある場合は、セカンドオピニオン制度を利用するのがおすすめです。

セカンドオピニオンとは、担当医以外の第三者的な医師に診察してもらい、今の治療について意見を言ってもらえる制度です。

もし同じ診断が下ったなら、現在の治療で問題ないことが分かり安心ですね。反対に別の診断がなされた場合は、納得のいく治療法を自分で選ぶことができます。場合によっては転院することもあるでしょう。

「他の歯医者に診てもらいたいなんて言ったら嫌な顔をされるのでは?」と思うかもしれません。しかし、セカンドオピニオン制度は基本的に医師との信頼関係をより深めることを目的としていて、患者の権利でもあります。

セカンドオピニオンを申し出ても、信頼関係が崩れてしまうようなことはないので安心してくださいね。

 

まとめ

複数の歯医者にかかることは違法ではありませんが、ご紹介したようにメリットよりもデメリットの方が多いと言えるでしょう。

できれば同じ歯医者に治療してもらい、納得がいかなければセカンドオピニオンを利用するのがおすすめです。

◆この記事のまとめ
1. 複数の歯医者にかかるとより専門的な医療を受けられる可能性がある
2. ただし、トータルケアやチーム医療は受けられない
3. 自費診療の安いところを選べるメリットはあるが、医師の技量が伴わないこともある
4. 外部との連携やチーム医療を行っている本当に信頼できる歯医者を選ぶのがおすすめ
5. セカンドオピニオンという選択肢もある