「電動歯ブラシと音波歯ブラシ、超音波歯ブラシっていうのもあって、どれを選べばいいかわからない!」
と、お悩みではありませんか?
インプラントを長持ちさせるために、電動歯ブラシを使いたいという方は多いです。
しかし、電動歯ブラシの売り場に行くと、「電動」「音波」「超音波」という種類があって、何がどう違うのか分かりませんね。
ここでは、以下のようなことを分かりやすく解説します。
- ・電動歯ブラシの種類
- ・それぞれの特徴
- ・お口の状態に合った電動歯ブラシの選び方
最後まで読むと、ご自分のお口に合った電動歯ブラシを選べるようになります。使い方もお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1. 電動歯ブラシの種類
電動歯ブラシには、大きく3つの種類があります。
- ・従来型の電動歯ブラシ
- ・音波歯ブラシ
- ・超音波歯ブラシ
これらは動く仕組みも違えば効果も異なります。2章からはそれぞれの特徴を詳しくご紹介しますね。
2. 従来型電動歯ブラシ
従来型電動歯ブラシは、「電動歯ブラシ」というものができた当初からある一般的な電動歯ブラシです。
従来型の電動歯ブラシは、モーターが回転する力によって歯垢を除去します。
手動の歯ブラシと同じ形をしているものは縦に動き、丸形はブラシが回転します。
2-1. 従来型電動歯ブラシのメリット
- ・自分で手を動かさずに磨ける
- ・1000円程度とで安い
ブラシが自動で動くため、手をゴシゴシと動かす必要がありません。
毛先が歯の表面に触れることで汚れが削られて落ちるので、手動で丁寧にブラッシングする労力を省くことができるのがメリットです。
2-2. 従来型電動歯ブラシのデメリット
自動でブラシが動くので力の加減が難しく、使い方を誤ると歯ぐきや歯の表面を傷つけてしまうというリスクがあります。
2-3. 従来型電動歯ブラシがおすすめの人
- ・長く腕を挙げているのが辛い人
- ・歯みがきの精度を上げたい人
- ・歯や歯ぐきが健康な人
従来型の電動歯ブラシは、自分で歯ブラシを動かさなくても良いことが最大の利点ですが、歯ぐきが弱い人などが使うとかえって歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあります。
インプラント以外の歯や歯ぐきが健康であれば問題ありませんが、高齢で歯ぐき下がりが気になる方や、生まれつき歯ぐきが弱い方は避けたほうが良いでしょう。
2-4. 従来型電動歯ブラシの使い方
従来型の電動歯ブラシは自動で動くので歯の表面がすぐにツルツルになりますが、それだけで満足すると歯と歯ぐきの間や奥歯に磨き残しが発生してしまいます。
以下のような正しい磨き方を実践し、十分な効果を上げましょう。
●咬み合わせ部分にはブラシを垂直に当てる
ブラシを垂直に当てることで、伝わる振動を均等にします。伝わる振動が均等になると、磨き残しが出るのを防げます。
●歯と歯ぐきの境目にはブラシを45度で当てる
歯と歯ぐきの境目には歯垢が溜まりやすく、インプラント周囲炎の原因にもなります。
歯と歯ぐきの境目に斜め45度にブラシを当てることで、くぼんだ部分の汚れもきれいに落とせます。
●歯にブラシを当てる時は押し付けない
手動の歯ブラシも同じですが、歯ブラシを歯に強く当てると故障の原因になります。それどころか、歯の表面や歯ぐき、口の中の粘膜を傷つける原因にもなるので注意しましょう。
電動歯ブラシは、鏡を見ながら毛先が歯に当たっていることを確認して磨くのがおすすめです。
●磨く時間は3分程度
電動歯ブラシは手動よりも時間を短縮できる、手抜きできると思っている方が多いのですが、実は手動と同じでじっくりと時間をかけなければ歯垢は除去できません。
3. 音波歯ブラシ
音波歯ブラシはリニアモーターの力で、N極とS極を1秒間に500回切り替えることで周波数20000Hzの音波波動を発生させ、歯垢を除去する仕組みです。
3-1. 音波歯ブラシのメリット
- ・水流で歯と歯ぐきの隙間まできれいにできる
- ・自分で手を動かす必要がない
ブラシの毛先が従来型の電動歯ブラシよりも高速で動き、音波によって生み出される細かな水流で歯ぐきの隙間の歯垢まで除去することができます。
充電型電動歯ブラシと同じく自分で動かす必要がないこともメリットです。
3-2. 音波歯ブラシのデメリット
音波歯ブラシは細かな水流が歯垢を落とす鍵となるため、水分が多いほど効果が上がります。そのため、口の中に水がたくさんあることが苦手な人には向いていません。
また、音波歯ブラシから出る振動は人間に聞こえる程度の音なので、ブーンという音が出るのがイヤという人にも向かないでしょう。
3-3. 音波歯ブラシがおすすめの人
- ・歯周病予防をしたい人
- ・インプラントを使っている人
細かな水流で歯と歯ぐきの隙間の歯垢まで除去できるため、歯周病予防をしたい人におすすめです。
インプラントを使っている方にもおすすめです。
3-4. 音波歯ブラシの使い方
音波歯ブラシの使い方も、基本的には電動歯ブラシと同じです。
水分が多いほうが効果が高くなるので、歯先にはたっぷりと水分を含ませて使いましょう。
4. 超音波歯ブラシ
超音波歯ブラシには、電圧をかけると1.6MHzもの超音波を発する超音波振動素子が埋め込まれています。
音波歯ブラシよりも更に高い周波数が出せるので、従来型電動歯ブラシや音波歯ブラシよりも効果が高いです。
4-1. 超音波歯ブラシのメリット
- ・歯垢を浮かせて歯垢を剥がすので、歯や歯ぐきに優しい
- ・歯垢のもととなる細菌を破壊する
- ・振動や振動音がない
超音波の振動によって歯垢を浮き上がらせて剥がすだけでなく、歯垢の元になる細菌どうしの連鎖を断ち切ります。
つまり、他の歯ブラシでは除去できない歯垢を落とすことができ、細菌の破壊までできるということです。
4-2. 超音波歯ブラシのデメリット
とても効果の高い超音波歯ブラシですが、それだけに価格も高いのがデメリットです。
また、自分で手を動かして磨くしくみなので、手を動かさずに磨きたい方にとっては少し面倒かもしれません。
4-3. 超音波歯ブラシがおすすめの人
- ・歯や歯ぐきが傷つきやすい人
- ・歯周病の人
- ・振動音が苦手な人
- ・手動の歯みがきが得意な人
- ・インプラントを使っている人
超音波歯ブラシは、電動歯ブラシや音波歯ブラシと違って振動がなく、超音波のみで歯垢を剥がせるため、歯や歯ぐきが傷つきやすい方、歯周病になっている方などにおすすめです。
細菌を破壊する効果があるため、インプラントを使っている方にもおすすめです。
4-4. 超音波歯ブラシの使い方
先述したように、超音波歯ブラシは自分で動かす必要があります。
ただし、手動と同じように細かく揺すって磨くのがポイントです。
▶正しい歯の磨き方のリンク(準備中)
5.電動歯ブラシを使う際の注意点
電動歯ブラシも手動歯ブラシと同じように歯磨き粉を使っている方が多いと思いますが、実は電動歯ブラシは歯磨き粉なしでも歯垢を落とすことができます。
ただ、歯磨き粉を使ったほうがより効果や清涼感を得られるのも事実です。
電動歯ブラシで歯磨き粉を使う際は、泡立ちすぎない米粒大程度の量を使うのがおすすめです。発泡剤不使用の歯磨き粉を使うのも良いでしょう。
6. まとめ
電動歯ブラシと言っても、種類によって効果や使い方が違うことがおわかりいただけたかと思います。
ご自分のお口の状態に合った電動歯ブラシを使うことで、インプラントも長持ちさせることができますよ。
- ◆この記事のまとめ
- 1. 従来型電動歯ブラシは自動で縦に動く
- 2. 従来型電動歯ブラシは健康な歯や歯ぐきの人向き
- 3. 音波歯ブラシは音波や水流で歯垢を除去する
- 4. 音波歯ブラシは歯周病予防をしたい人やインプラントの人向き
- 5. 超音波歯ブラシは超音波の力で歯垢を剥がし細菌を破壊する
- 6. 超音波歯ブラシは歯周病の人やインプラントの人向き
- 7. 電動歯ブラシを使う際の歯磨き粉の量は米粒大