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インビザライン矯正はブリッジが入っている歯でも可能?

こんにちは田口歯科医院です

インビザライン矯正は薄くて透明なマウスピースを使用し、目立たずに歯並びを整えられることから多くの人が選択する歯列矯正の一つです。

しかし、インビザライン矯正を希望する人の中には、「お口の中にブリッジのあると、動きにくいのでは?」と不安に思う方もいます。

ここではブリッジがある歯は、インビザライン矯正ではどのように行うのか詳しく解説します。

目次

そもそもブリッジとは?

インビザライン ブリッジ

ブリッジ

むし歯や歯周病などが原因で歯を失ったときは、その部分を補うために「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」などから選択する必要があります。

中でもブリッジは、両隣の歯を支えにして橋渡しのように被せる装置のことです。

ブリッジには保険適用のものと自由診療のものがあり、前者はプラスチックや金属などの素材を使用し、後者はセラミックやジルコニアなどの素材を使用します。

ブリッジのメリットには、固定式のために違和感が少ないこと、インプラントのように手術する必要がないことなどが挙げられます。

そのためインビザライン矯正を希望する方のお口の中にはブリッジが入っている方も少なくありません。

参考:テーマパーク8020

 

ブリッジが入っていてもインビザラインはできる?

結論から言うと、差し歯・ブリッジが入っていてもそのままの状態で移動することもできるため、インビザライン矯正はできます

ただ、歯を移動させるために歯が抜けているスペースを利用する場合や、抜けている歯が2本以上連続している場合は、一度外して再治療することもあります。

このような症例ではスペースを確保するために行う抜歯の本数を減らすことも可能です。

ブリッジが入っている場合のインビザライン矯正方法

インビザライン MFT

上記でも解説したとおり、ブリッジが入っていると取り外す必要がある症例と取り外さなくてもよい症例があります。

それぞれどのように治療を進めていくのか見ていきましょう。

ブリッジを取り外す必要がない症例

奥歯にブリッジが入っていて前歯のみを動かす部分矯正は、奥歯を移動させないため取り外す必要はなく、そのまま使用することができます。

ブリッジを取り外す必要がある症例

ブリッジが入っている歯やその前後の歯を動かす場合は、一度取り外し、そのままにしておくか仮歯に置き換えます。

いずれもインビザライン矯正後に作り直すことが一般的です。

インビザライン矯正中はブリッジが入っているとむし歯になりやすい?

ブリッジの有無にかかわらず、インビザライン矯正中はむし歯・歯周病になりやすい傾向にあります。

これはマウスピースを装着することによって、歯に唾液がいきわたりにくくなるためです。

唾液には汚れや食べかすを洗い流す自浄作用、お口の中の細菌の増殖を抑える抗菌作用などがあり、マウスピースによって歯が覆われてしまうと唾液の作用が抑えられてしまいます。

インビザライン矯正中はブリッジが入っていた部分は特にケアが重要

ブリッジを取り外す必要がある場合はむし歯・歯周病になりやすい傾向にあるため、ブリッジが入っていた部分は丁寧なケアが大切です。

その歯がむし歯になると治療を優先することがあるため、インビザライン矯正が計画通りに進まなくなる可能性があります。

加えて歯の寿命がさらに縮んでしまう可能性もあるのです。なおケアには以下のような方法があります。


  • 自宅でのケア
  • 歯科医院でのケア

自宅でのケア

インビザライン矯正中は歯ブラシはもちろんのこと、タフト・歯間ブラシ・デンタルフロスといった道具を上手く活用して丁寧なケアを心がけましょう。

なおブリッジを外さない場合は、ダミーの歯と歯ぐきの隙間は歯ブラシが届かず汚れが溜まりやすいです。

そこの汚れを除去する道具に「スーパーフロス」というものがあります。

これは先端が固くなっており、ダミーの部分と歯の間に入れて汚れをかき出すことができます。

歯科医院でのケア

自宅でのケアと併せて歯科医院でのケアを受けることもおすすめします。

自宅だけのケアは丁寧に行なっていても落としきれない汚れがあります。

例えば、歯と歯ぐきの隙間は歯ブラシが届きにくく磨き残しが多くある場所です。

歯科医院でのケアはこれらの汚れをしっかり落とすことに加えて、むし歯がないかチェックしてもらえます。

インビザラインが終了したらブリッジだった部分をセラミックにしても良い

インビザライン矯正で歯並びがキレイになると、「歯を白くしたい」と希望する方も多いです。

しかし保険適用のブリッジは、奥歯の場合銀色の金属でできていたり、前歯では表面は白くても裏側は金属であったり、天然の歯と比べると違和感があったりするため目立ってしまいます。

そこでインビザライン矯正が終了して再製作する際は、天然の歯と同じ色調の再現ができるセラミック素材のものへ作り替えることがおすすめです。

なおセラミックには以下のような種類があります。


  • オールセラミック
  • ジルコニア
  • ハイブリッド
  • メタルボンド


中でもオールセラミック・ジルコニア・ハイブリッドは、いずれも金属を使用しないため金属アレルギーの方でも安心です。

オールセラミック

オールセラミックとは、陶磁器でできています。天然の歯と同じような色調を再現したり透明感を出したりすることができ、審美性に優れているのがメリットです。

また金属を一切使用していないため、金属アレルギーの心配もありません。

ただ陶磁器と同様に強い衝撃で欠けたり割れたりすることがあります。

ジルコニア

ジルコニアは人工ダイヤモンドとも呼ばれていることから強度が高く、かみ合わせが強い方におすすめの素材です。

審美性はオールセラミックと比較すると劣りますが、それでも十分に美しい歯を入れることができます。

また金属を使用しないため、金属アレルギーの心配もありません。

ハイブリッド

ハイブリッドとは、プラスチックとセラミックを混ぜ合わせた素材でできています。

オールセラミックやジルコニアと比較すると費用は安価になることが多いです。

しかし、プラスチックが混ざっているため長期間使用すると変色する可能性があります。

なおオールセラミックやジルコニアと同様に金属を使用しないため、金属アレルギーの心配はありません。

メタルボンド

メタルボンドとは、内側に金属のフレームで作製し、外側にオールセラミックを焼き付けたものです。

金属を使用しているため耐久性に優れています。加えて外側はオールセラミックでできているため、審美性に優れています。

しかし、金属を使用するため、金属アレルギーの方は注意が必要です。

まとめ

インビザラインはブリッジが入っていても矯正をすることができます。

ただ、症例によって一度取り外す可能性もあります。

その際は矯正が終わるまでそのままか、仮歯に置き換えることが多く、インビザライン矯正終了後に再製作する必要があります。

その際白いセラミック素材を選択する方も多いです。セラミックは審美性に優れており、加えて金属アレルギーが出る心配もありません。

なおブリッジがある歯や取り外した歯は、むし歯・歯周病にならないように自宅でのケアと歯科医院でのケアをすることが大切です。

ブリッジがあっても外さずにインビザライン矯正ができるのか気になる方、ブリッジの素材について気になる方は、歯科医師に相談してみるのも良いでしょう。

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