こんにちは田口歯科医院です。
クリアで目立ちづらいマウスピースを使って歯の矯正をおこなうインビザライン矯正は、矯正の中でも自然な笑顔でいることができることからこの矯正を選択する患者様が多くいらっしゃいます。
しかしながら、マウスピースを入れていると話しづらくなり滑舌が悪くなってしまうのではと心配になるかもしれません。
ここでは滑舌とインビザラインのマウスピースについて詳しくお話いたします。
目次
インビザライン矯正のマウスピースは滑舌に影響があるの?
インビザライン矯正のマウスピースはクリアカラーで見た目では目立ちづらいですが、お口の中がいっぱいになるサイズですので滑舌への影響が気になりますよね。
滑舌への影響についてご説明いたしますので、ご参考になさってください。
最初は気になるがそこまで影響しない
結論から言いますと、インビザライン矯正のマウスピースは歯科矯正の中では滑舌に影響が出にくいです。
これは他の矯正装置に比べて薄い素材を使っており、話す際に邪魔にならないからです。
そうはいっても、マウスピースを着けはじめたばかりのときは滑舌よりもマウスピースの存在自体が気になるかもしれませんが少しずつ慣れていくかと思います。
周りの人は意外と気になっていないかも
マウスピースを着けはじめた御本人は滑舌が悪くなったと気になっていても、思っているほど周りは気になっていない可能性があります。
聞き取りにくい滑舌になっているのではと心配なときには、家族や親しい友人へ確認してみていただくと良いかもしれませんね。
インビザライン中に滑舌が気になる原因とは?
インビザライン矯正のマウスピースを着けてから滑舌に影響がでているのではと感じる原因とはどんなものでしょうか。
原因がわかるとすばやく対処することができますし、事前に予防することもできます。
マウスピースの着け方が合っていない
インビザライン矯正はマウスピースをちゃんとはめ込むことが大切です。
しっかりと装着できていないと思ったように歯を動かすことができません。着け方に自信のない患者様はチューイーというシリコンチューブを使うとマウスピースを確実に装着できます。
チューイーの使い方については歯科医師から指導を受けてくださいね。マウスピースを正しい位置で着けると滑舌に影響が出にくいですし、治療計画をスムーズに進めることができます。
関連記事:インビザラインで使う「チューイー」とは?使い方やお手入れ方法
マウスピースの装着で口腔内や周辺が変形するため
マウスピースは薄いプラスチック材料で作られていますが、はじめたばかりのときにはどうしても気になるかと思います。
口腔内やその周辺がなにも入れていないときとは形がかわりますので、マウスピースがある状態に慣れるまでは滑舌が悪くなりやすいです。
慣れてくると滑舌も少しずつ元通りになってきますので、ご安心ください。
舌のあたる位置にマウスピースがあるため
サ行、タ行、ナ行、ラ行は上の顎に舌を当てて出す音です。
そのため、マウスピースを着けると普段は何もなかった部分に異物がある感覚があり発音がしにくくなります。
慣れるまでは変な感じがするかもしれません。しかしながら、マウスピースに慣れるにしたがって発音しやすくなるかと思います。
重要な場面では取り外すことも可能
インビザライン矯正のマウスピースは患者様ご本人で着け外しできるというメリットがあります。
人前でお話しするような、ここぞという場面では状況に応じて取り外すことが可能です。
ここでは、マウスピースを取り外して過ごすときに注意することについてお伝えいたします。
どうしてもマウスピースを取り外さなければならない場面がありそうな方は、ご参考になさってくださいね。
長い時間外したままにはしない
一日二十時間着けていれば、ほんの短時間マウスピースを外すくらいでしたら治療に差し支えることはあまりありません。
治療に影響がでてきてしまう原因としては、長い時間マウスピースを外し続けていることが考えられます。
おそらくマウスピースを外して人前でお話しをするような場面は緊張もあり、すぐに再装着することを忘れてしまうこともあるかもしれません。
手帳やスケジュール管理アプリなどを利用して、できるだけ早くマウスピースを着けるように気をつけてください。
すぐにまた着けられるようにケースを持ち歩く
どうしてもマウスピースを取り外さなければならないときには、用事が終わり次第できるだけ早くまた着けられるように専用のケースにいれてください。
ケースにいれることで紛失や破損の防止にもなるのです。
急いでいるときほど雑に扱いそうになるかもしれませんが、取り外すときはいつでも必ずケースにいれることを徹底しておくと慌てることなくマウスピースを再び着けることができます。
マウスピースの影響で滑舌がよくないと思ったら
マウスピースを着けはじめたときには滑舌に影響がでて気になってしまうかもしれませんが、慣れてくるにしたがって気にならなくなってきます。
それでも滑舌の悪さが気になるときには、どうしたらいいのでしょうか。対処の仕方についてお話しいたします。
マウスピースをしたままおしゃべりする
マウスピースをしはじめてから、滑舌がよくないと気になるときにはできるだけ早くマウスピースに慣れることが一番です。
最初はおしゃべりしづらいかもしれませんが、マウスピースをした状態でできるだけたくさんおしゃべりすることで早く慣れることができます。
舌がどんな動きをしているか確認してみる
マウスピースをしたまま口を閉じて、サ行・タ行・ナ行・ラ行といった滑舌が悪くなりやすい音を出すときの舌の動きを確認してみてください。
得意ではない発音を口を大きくあけて練習してみる
マウスピースを着けて発音がしづらい言葉を練習してみてください。はじめはやりにくいかもしれませんので、ゆっくり大きく舌や口を動かすイメージで挑戦してみましょう。
【例】 さ行:竿竹、刺繍、スパゲッティ、ダイナソーなど た行:体操、チンパンジー、つみき、時計など な行:なみだ、にんにく、ぬいぐるみ、寝巻きなど ら行:ラッパ、離乳食、ルビー、レストランなど |
発音がしやすくなってきたら早口言葉に挑戦!
大きくゆっくりと舌や口を動かせるようになってきたら早口言葉に挑戦してみてくださいね。
マウスピースがなくても早口言葉は発音しづらいため、あまり神経質にならずにゲーム感覚でやってみることをオススメします。ゲーム感覚ですと、小さなお子様でも楽しく挑戦できるかもしれません。
・酸桃もモモもモモのうちモモも酸桃もモモのうち ・ラバとロバをくらべたらロバかラバかわからなかった ・うちのつりびんはつぶれぬつりびん隣のつりびんはつぶれるつりびん ・書写山の社僧正書写山の社僧正させしすせそさそさせしすせそさそ |
練習を続けても改善がみられないときには
上記でご紹介した舌の動きのトレーニングをしても滑舌が改善されないときには、歯科医院へご連絡をお願いします。
違和感が消えないまま過ごしていると患者様のストレスとなり、マウスピースを着けることも苦痛になってしまうかもしれませんのでご無理なさらないでくださいね。
まとめ
インビザライン矯正は歯科矯正のなかでは滑舌に影響がでにくいです。
しかしながら、慣れてくるまでは違和感もあり発音がしにくいと感じることもあるかと思います。マウスピースは歯やお口の中に密着しやすいので、慣れると違和感もなくしゃべりやすくなるでしょう。
また、ここぞという場面では一時的にマウスピースを外すことができます。
できる限り外さずに過ごせるように、少しずつでもいいのでマウスピースをしたまま舌の動きの練習をおこなうようにしてくださいね。
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